調達部・購買部・資材部のあるべき姿とは?(事例あり)

今回は調達部のあるべき姿とは?調達部が目指す姿とは?について事例を用いてご紹介します。

今回の記事はこんな方におすすめです!

・メーカーを志望する就活生
・調達部で勤務されている方

大前提ですが、調達部のあるべき姿は1つではありません。

つまり、各社によって変わりうるものなのです。

では何によって決まるのか?

調達部のあるべき姿は、経営理念経営戦略によって決まります。

例えば、下記のような要素やテーマが「調達部のあるべき姿」に影響を与えます。

・CSR(環境・人権など)
・財務会計
・ビジネスモデル
・国際情勢
・デジタル

今回はまず一般論的な調達部としてのあるべき姿をご説明した後に、事例を用いてあるべき姿について考えていきましょう。

目次

調達部のあるべき姿

調達部のあるべき姿は下記3つのポイントを高いレベルにすることです。

下記QCDの究極体に向けて、個人同士が連携して組織一体でカイゼンを実行する。

品質:同じ価格でより高品質な原材料費を用い、高機能な部品を指す。

コスト:可能な限り原価に近い価格で購入することを指す。

納期(数量):欲しい時に欲しい分だけ手に入ることを指す。

つまり、より高い品質のものを安く購入し、納期をコントローラブルな状態にすることです。

しかし、会社によってはQCDのどの部分を重点的に取り組むかは異なります。

また、その他の指標を活用するなどの可能性もあります。

今回は下記の企業を参考に調達部のあるべき姿を考えてましょう。

事例:株式会社マキタ

あくまで一例ですが、思考プロセスはどの企業も共通しますので参考にしてみてください。

今回は事例として取り上げるのは、株式会社マキタ(プライム市場)です。

株式会社マキタの2024年3月期決算短信はこちら

こちらの企業は、電動工具や園芸用機器をはじめ充電製品を中心に製品ラインアップを幅広く展開するメーカーです。

下記の2024年3月期決算短信を見た上で、マキタにおける調達部の戦略あるべき姿を勝手に考えてみます。

※あくまでIR情報のみで推測しております。

利益面

1つ目のあるべき姿は、利益面での貢献です。

重要な点は、いかにコストを抑えて材料を仕入れることができるかです。

製造形態としては「量産型」になります。

その為、販売前の原価企画マーケティングなどが非常に重要な生産形態です。

決算短信の中では、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の不安による一層の物価高騰や地政学的な調達リスクについて触れております。

その為、マキタ調達部では調達先分散分散比率の調整が重要になります。

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量産型の生産形態では、安定した部材調達実需に近い調達量の設定が重要となります。

また、マクロ的な経済動向(物価変動、為替変動)を加味して先行手配などの戦略も必要となるでしょう。

キャッシュフロー面

2つ目のあるべき姿は、営業キャッシュフロー改善への貢献です。

調達部が関わるキャッシュフローは営業キャッシュフローになります。

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今回の決算短信では営業キャッシュフローが改善しており、特に棚卸在庫の削減が要因となっておりました。

棚卸在庫の削減に対してマキタ調達部は以下のような施策を行なったと予想されます。

・仕入材料の抑制
・仕入数量の精緻化
・調達リードタイムの短縮

現在の在庫を減らすために、次のステップで在庫数量の削減を進めます。

STEP① 入荷量より出荷量を増やす。

STEP② 新たに調達する際は営業部等と受注情報を共有して調達数量を調整。

STEP③ 実態に合う材料数量に調整。

上記の3STEPのポイントは、どこまで先行で材料を調達するか?です。

当然、近い将来の方が精度は高くなるので、できるだけ調達リードタイムを短くする事が求められます。

可能な限り直近の分だけを手配する事ができれば、実需に合う在庫数量となり、在庫が余る事を防げます。

ただし、小分けに手配をするとサプライヤーは個別対応となりコスト面でのメリットが減ります。

その為、全体のバランスを見て最適な契約ができるように交渉していきましょう。

サステナブル面

3つ目のあるべき姿は、サステナブル調達です。

2024年4月にプライム上場企業に対してGHG排出量の開示義務が正式に決定しました。

今回の決算短信では、脱炭素社会の実現に取り組みについて触れております。

温室効果ガス(GHG)排出量の削減に向けて、下記のような目標を掲げております。

✔ GHG排出量(Scope1、2)を2030年度までに2020年度比で50%削減し、2040年度までに実質ゼロ。
✔ GHG排出量(Scope3)を2050年度までに実質ゼロ。

この目標を達成する為には、マキタ調達部の活躍が不可欠です。

サプライチェーン全体のGHG排出量を管理するScope3では、自社だけでなくサプライチェーン全体での温室効果ガスの削減が必要です。

その為、よりサステナブルな部材を調達する必要があります。

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今後は、単純に『安い』ということだけでは競争優位性が低くなり、サステナブルな生産活動が求められる時代になります。

また、会社によっては調達部がサプライヤーのGHG排出量を管理する必要もありますので、より業務の負荷が高まる可能性があります。

まとめ

今回は調達部のあるべき姿とは?将来の調達部が目指す姿とは?についてご紹介しました。

調達部の目指す姿の一例として株式会社マキタの2024年3月期決算書を参考に考えてみました。

今回ご紹介したあるべき姿は、下記3つのポイントをサプライヤーとの関わりの中で最適化していく事です。

・品質
・価格
・納期/数量

製造業におけるQCDの最適化は言葉以上に複雑なため、今回は具体的な事例と共に「調達部のあるべき姿」を考えてみました。

基本的には各社の戦略やビジョンの基に各部門の具体的な行動指針が存在しますので、それぞれの企業で「調達部のあるべき姿」は異なることを覚えておきましょう!

下記の記事もオススメですので是非ご覧ください!

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今回は以上です。

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