こちらの記事では、生産管理システムの導入で生じる課題とその対処法について解説します。
こちらの記事はこんな方におすすめです!
・生産管理部で勤務されている方
・メーカーの情報システム部の方

企業規模の拡大に伴い、社内のコミュニケーションや生産管理業務が非効率的になるケースがございます。
その理由としては、
・処理する情報が増加するため
・メンバーの増加でコミュニケーション機会が増加するため
上記のような業務増加を背景に、直接の会話やメールなどの処理では手が回らなくなってしまいます。
その為、効率的に生産現場を管理するための『生産管理システム』が必要になります。
今回はそんな生産管理システムの導入時における課題とその対処法をご紹介します。
それでは、早速始めていきましょう!
生産管理システムの導入時の課題
初めて生産管理システムの導入を検討される企業は、現在進行形で何らかの業務課題を感じています。
その為、システムを導入することで解決を図りたいと考え、導入を検討します。
そんな導入時に意識すべき課題をご紹介します。
今回ご紹介する課題は主に3点です。
①導入目的の明確化
②現行の業務フローとの整合性を保つこと
③基幹システムや他部門システムとの連携
導入目的の明確化
1つ目の課題は、生産管理システムの導入目的の明確化です。
教科書的ですが、システム導入の現場では目的が手段になっているケースが多々あります。
まずは、よくある失敗例をご紹介します。
例えば、『工程の進捗を見える化したい』という目的を設定したとします。
しかし、『工程進捗を見える化』した先に何をしたいのか、という真の目的(問題点の解決)を明確化しておかないと、ただ工程進捗の見える化ツールを導入しただけになります。
目的が手段になってしまうケースでは、大体が現場にシステム利用が根付かず、数年で負の遺産となってしまいます。
また、『生産管理システム』を入れれば万事解決という魔法のように考えてしまっている方もいます。
これはシステム全体に言えることですが、システム導入をするだけでは問題は解決しません。
問題解決の手段として適切に利用されることで、その価値を享受することができるのです。
では、具体的にどのように目的を明確化していくか見ていきましょう!
生産管理システムのケースで言うと、何らかの問題点に対してシステム導入で解決したいと考えます。
例えば、下記のような表を用いて導入目的を整理していきます。

もちろん、目的は1つだけではないケースもありますので、機能や問題ごとに分けて作成していくと良いでしょう。
現行の業務フローとの整合性を保つこと
2つ目の課題は、 現行の業務フローとの整合性を保つことです。
こちらのテーマでは、課題点と具体的な業務フローの整合性の保ち方をご紹介します!
昨今では、SaaSの生産管理システムなどが手軽に導入できるようになっております。
SaaSを提供する企業の多くは、標準的なパッケージソフトとしてカスタム要素はできるだけ減らして提供することを目指します。一部カスタムを行うにしても、機能ごとにある程度モジュール化を行います。
そのため、課題としては下記のような点が挙げられます。
中小企業では高額な開発費を払うほどの費用対効果は目指せない場合が多いので、自社の業務フローに合わないパッケージソフトを使用するケースが多々あります。
標準的なパッケージソフトを使用する場合は、現行の自社の業務フローと導入システムの整合性を保っておくことが重要です。
最も現場から反感が出るのは、システム導入により現行業務よりも工数が増えることです。
あくまでシステムを利用するのは現場社員のため、彼らの業務フローを十分に確認した上でシステム導入を行うべきです。
業務フローを整理する際は、下記のような業務フロー図を作成すると良いでしょう。
また、今回システム導入を行いたい工程(開発スコープ)を明確化することも重要です。
星マークや枠で囲むなどして、どの部分の問題点を解決したいのかを整理するようにしましょう。

上記のような業務フロー図を導入前後で作成して、どの部分が短縮されるのか?どの部分が変更するのかを要件定義の段階で明らかにしておくことで、現行業務フローとの整合性を意識したシステム導入を行うことができます。
基幹システムや他部門システムとの連携
3つ目の課題は、 基幹システムや他部門システムとの連携です。
新しく生産管理システムを導入する場合は、既存の基幹システムや他部門のシステムとの連携を考慮する必要があります。
しかし、システム導入の際の社内稟議書のワークフローに他部門への確認や調整項目が明記されていないことが多く、自部門のトップがOKを出すだけでシステム導入が可能なケースが多々あります。
そうなると、自部門のみで最適化されたシステムが導入され、マスタデータやトランザクションデータが連携・共有されていない状態になってしまいます。
このような状態を『サイロ化』と呼びます。
サイロ化のイメージとしてはこのような状態です。

サイロ化が発生すると、マスタデータ管理は各部門で行う必要があり、重複作業の発生や情報の統一性が保たれないリスクがあります。
また、他部門のシステム情報を確認できないため、非効率的なコミュニケーションが発生してしまいます。
理想としては、下記のような各部門のシステムとI/F連携を行い、基幹システムからは企業情報やユーザ情報などのマスターデータを連携するなどを行います。

このような会社全体でのバランスやデータ一元化を目指すには、システム導入時の社内稟議書や情報システム部での管理が重要です。
生産管理部門だけでなく、他部門との連携や業務フローへの影響を確認した上で生産管理システムを導入するようにしましょう。
まとめ
今回は生産管理システムの導入で生じる課題とその対処法について解説しました。
ポイントは3点でご紹介しました。
①導入目的の明確化
②現行の業務フローとの整合性を保つこと
③基幹システムや他部門システムとの連携
今回の記事では、システム導入を行うことの課題点についてフォーカスしましたが、大前提として生産管理システムの導入を行うことは非常に業務効率化の面でメリットがございます。
そのため、正しい手順を踏んで進めていくことで、より多くのメリットを享受できますので今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
他にも、生産管理担当向けの記事が多くございますので併せてご覧ください!

今回は以上です。
引き続きSetchan製造業ブログをよろしくお願いいたします!


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