今回は購買・資材・調達部門のアウトソーシング・BPOの有効性についてメリット・デメリットの観点で紹介します。
こちらの記事はこんな方にオススメの記事です!
・調達部で課長・部長をされている方
・製造業で経営層の方
早速結論ですが、どちらが必ず良いという訳でありません。
今回は調達のアウトソーシングのメリット・デメリットという双方の主張を自社の状況に照らし合わせてみながら見ていただけると幸いです。
尚、調達業務のアウトソーシングとBPOの違いは下記になります。
◆アウトソーシング:
調達業務の一部分のみを切り出して、業務委託する仕組み。
例えば、購買オペレーションのみを担当する等です。
◆BPO:
調達業務の一連をまとめて委託する仕組み。
アウトソーシングに比べて主体的に戦略や改善等を実施する。
どちらにしても、社外人材を活用する点では同じですので、今回はあまり違いを意識しなくても良いです。
メリット① 購買オペレーションの負荷軽減
1つ目のメリットは、購買オペレーション業務の負荷軽減です。
1つの活用方法としては、付加価値の低い業務を外部人材に集約させて、自社社員は付加価値の高い業務に集中させるという、リソース分配の最適化を目指します。
基本的には、下記の業務は付加価値が低いです。
購買オペレーション業務
・発注処理
・システム入力作業
・決裁ボタン押し作業
・納期確認作業
付加価値の低い業務は、できるだけ安く・早く・正確に実施したい業務です。
企業によっては、発注処理(ボタン押し)は人が実施することがマストになっているケースもあります。
自動化がNGの場合は、外部で安く業務委託して、自社社員には付加価値の高い業務にリソースを集中させることができます。
メリット② 外部企業のノウハウを活用できる
2つ目のメリットは、外部ノウハウの活用ができる点です。
企業の中には、下記のようなスキル・ノウハウを求める場合があります。
・調達戦略企画
・データ活用・分析
・専門部材の知識
・購買管理システムの導入
ポイントとしては、専門知識であり、自社内にノウハウがないことです。
ノウハウの活用が目的の場合は、最終的には自社内の社員も同等のスキルを身に付けられるような方法を取るべきです。
デメリット① 自社の調達ノウハウが育成されない
1つ目のデメリットは、自社の調達ノウハウが育成されづらい点です。
前章で述べたように、一時的に外部人材のノウハウを活用するだけでは、長期的に社内には何のノウハウも残りません。
その為、ただ外部企業のノウハウや人材を活用するだけではNGです。
外部企業のノウハウを自社内に残す方法としては下記のような施策があります。
・自社内の人材に業務を同行させる・一緒にプロジェクトチームを組む
・活動内容やプロセスを資料にまとめてもらう
・可能ならば、外部企業に研修生として受け入れてもらう
つまり、外部企業のノウハウを活用するだけなく、社内人材の教育的観点で『学ぶ機会を作る』といった側面も意識すると良いでしょう。
長期的な企業の発展を考える場合は、価値の高いスキルやノウハウは社内で保有することが差別化・自社の強みに繋がります。
その為、ベースは社内人材をいかに成長させるかというベクトルで考えましょう。
デメリット② コスト負担が大きい
デメリットの2つ目は、コスト負担が大きい点です。
当然ですが、外部企業に依頼するということはお金が必要です。
専門知識を持つ外部企業の場合、自社社員の人件費よりも価格が高いです。
その為、BPOなどの外部専門部隊を手配する場合は、人や情報に関わる投資になります。
高額な費用を支払って外部専門部隊に依頼する価値があるのかどうかは十分な判断が必要です。
アウトソーシング・BPO活用する前にやっておくべきこと
ここまでの章では、アウトソーシング・BPOの活用メリットとデメリットを紹介しました。
最後にアウトソーシング・BPO活用のポイントを紹介します。
アウトソーシング・BPOを有効活用するために事前にやっておくべきことは下記です。
・コア・ノンコア業務を整理する
・外部企業の活用目的を明確化する
・調達部門の今後のあるべき姿を明確化する
コア・ノンコア業務を整理する
1つ目のポイントは、コア・ノンコア業務を整理することです。
アウトソーシング・BPOを有効活用する為には、何にリソースを集中させるかを整理する必要があります。

今後、ノンコア業務は機械化・自動化を進めるべきです。
現時点では、法律や責任所在の観点で必ず人が発注処理を行うという企業も多いですが、今後は考え方が変わるかもしれません。
コア業務は調達部門が高めるべき重要な業務です。
その為、コア業務への投資は比較的進めやすいと思います。
まずは自社の業務をコア・ノンコア業務に分けるところから始めてみましょう。
外部企業の活用目的を明確化する
2つ目のポイントは、外部企業の活用目的を明確化することです。
目的を明確化するといっても何から始めればよいか分からないと思います。
まずは下記の確認を行うと良いでしょう。
1.現時点の調達部門の課題を洗い出す
2.課題解決に必要なノウハウは社内にあるか?
3.(2.がNoの場合)課題が解決できたことを測定できるか?
4.ベストケース・成功を定義できるか?
ここで最も難しいことは、効果測定と成功の定義です。
効果測定の為には定量的に評価できる必要があるので、まずは現時点の値を基準値として、成功した場合の値も定量的に設定しておくことが必要です。
一定期間が経過した段階で、継続するのか、中止するのかをチェックできると良いでしょう。
調達部門の今後のあるべき姿を明確化する
3つ目のポイントは、調達部門の今後のあるべき姿を明確化することです。
“調達部門の今後のあるべき姿”は各社によって異なります。
個人的には、社内の調達部員がより高度な業務ができる体制にしていくことが良いと思います。
また、あるべき姿とは2つの側面があります。
具体的なあるべき姿としては、下記のような例があります。
・(人材)調達業務と様々な専門知識を掛け算する
・(計数)コストダウンの金額設定
・(計数)納期遅延率の低減率設定
調達業務と様々な専門知識を掛け算は、下記のような例があります。

まとめ
資材・調達・購買部門のアウトソーシング・BPOは有効性をメリットとデメリットの両面から紹介しました。
・メリット① 購買オペレーションの負荷軽減
・メリット② 外部企業のノウハウを活用できる
・デメリット① 自社の調達ノウハウが育成されない
・デメリット② コスト負担が大きい
・アウトソーシング・BPO活用する前にやっておくべきこと
最近では、株式会社HIPUSやトランスコスモス株式会社などの複数企業で調達業務のアウトソーシング・BPO事業を展開しております。
今回のメリット・デメリットを参考に、自社の強みや経営戦略にマッチする場合は調達業務のアウトソーシング・BPOを検討してみてください。
今回は以上です。
引き続きSetchan調達ブログを宜しくお願い致します。


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