こちらの記事では、元大手メーカーのバイヤー出身のSetchanが中小製造業の値上げ交渉のポイント3選を紹介します。
こんな方にオススメの記事となっております。
・中小製造業の営業担当者の方
・中小メーカーを支援する中小企業診断士の方
以前に投稿した下請け企業の価格転嫁についての記事も併せてご覧下さい。

客観的な根拠を提示する
1つ目は客観的な根拠を提示することです。
具体的には、材料費や人件費、光熱費などの間接費などが該当します。
製造業の中でも設備の稼働が多い企業では、光熱費の値上がりも馬鹿になりません。
では、どこから客観的な根拠を集めればよいのか?
そこで、今回はいくつかの情報源をご紹介します。
| 情報源 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 公的機関の統計データ | 製造業に関する様々な統計データ、原材料価格の変動に関するデータ | ▪経済産業省:生産動態統計調査、鉱工業指数 ▪日本銀行:企業物価指数 ▪中小企業庁:中小企業の経営状況に関する調査データ |
| 業界団体の調査データ | 会員企業の状況や業界全体の動向に関する調査データ、原材料価格の変動に関する情報 | 各業界団体の調査レポート |
| ニュース・報道 | 原材料価格の変動や、その背景にある国際的な需給バランス、為替レートの変動などに関する情報 | 新聞記事、経済誌、ニュースサイト |
| 専門家の分析 | 専門家が原材料価格の動向や、その影響について分析したレポートや記事、今後の価格動向に関する予測や企業が取るべき対策などに関する提言 | 経済アナリストやコンサルタントのレポート、記事、ブログ |
| サプライヤーからの情報 | 材料を供給しているサプライヤーからの価格改定の連絡や、価格変動の理由に関する説明 | サプライヤーからの価格改定通知書、説明資料 |
| その他 | 市場調査会社や海外の調査機関が提供する調査レポート | ▪市場調査会社の原材料価格動向調査レポート ▪海外調査機関の国際原材料市場動向調査レポート |
上記のような情報源から情報を集めて、ご自身で交渉のストーリーに合わせて情報を組み合わせていきましょう。
ポイントとしては以前と比べてどうなっているのか?という変化を示すことです。
win-winになる追加提案をする
2つ目は、win-winになる追加提案をすることです。これは一番難しいです。
ゆえに、これが抜けている担当者が多いです。
なぜwin-winになる追加提案が難しいのかというと、当然「答えが無い」からです。
しかし、ビジネスとは「答えが無い」中で考えることが醍醐味です。
例えば、こんなアイデアがあるかもしれません。
・ロットサイズを大きくすることで価格を安くする。(以前の価格よりも安くなる)
・設計変更や材質変更などで機能性をキープしつつ、価格を安くする。
先方のバイヤー企業の状況により、このwin-winな提案は変わります。
加えてバイヤー目線で言うと、ただ「〇〇の価格が上がったので値上げします。」という営業担当より、「〇〇の価格が上がっているのですが、△△のような方法でコストUPを抑制しようと考えております」と追加提案を受けた方が交渉に乗りやすいです。
ひと工夫を加えるだけで価格交渉の成功率は上がります。
誠意を持って交渉する
3つ目は、誠意を持って交渉することです。
最後にまさかの感情論?と思われた方も多いと思いますが、これが一番重要です。
誠意を持った交渉のポイントは下記の3点です。
・嘘をつかない、ごまかさない
・バイヤー担当者の立場で考える
・粘り強く、何度も交渉を行う
この中でも「バイヤー担当者の立場で考える」というのは難しいです。
具体的には、「バイヤー担当者が関わっている案件を考える」という事が1つの方法です。
バイヤー担当者にも役割があり、案件ごとに一定の原価に収まるように日々調達活動を行っております。
その為、この製品が値上げになることの影響まで考えたうえで、何か追加でwin-winになる方法が無いか?を検討したうえで、交渉に挑むようにしましょう。
バイヤー担当者の見方になれるよう意識しましょう!
まとめ
こちらの記事では、中小製造業の値上げ交渉のポイント3選を紹介しました。
今回ご紹介したポイントは下記になります。
1.客観的な根拠を提示する
2.win-winになる追加提案をする
3.誠意を持って交渉する
昨今は昔に比べて、値上げ交渉もしやすくなっております。
しかし、十分な根拠と両者の継続的な発展に向けた値上げの提案が必要になります。
営業担当の方は根気強く交渉していきましょう。
今回は以上です。
引き続きSetchan製造業ブログをよろしくお願いいたします!


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