今回は購買部・資材部・調達部でキャッシュフロー計算書が重要な理由をご紹介します。
企業の財務諸表の1つであるキャッシュフロー計算書と調達活動がどのように関わるのかを分かりやすくご紹介します。
今回の記事はこんな方におすすめです!
・若手バイヤーで財務諸表について学びたい方
・調達企画部で計数管理を担当している方
その他にも最新の調達業務について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

それでは早速始めましょう!
キャッシュフロー計算書とは
キャッシュフロー(CF)計算書とは、企業の現金預金の流れと増減要因をまとめた表です。
キャッシュフロー計算書は大きく3つの項目に分けられます。
・営業活動によるCF … 本業で生み出したり、支払いをした現預金の総額
・投資活動によるCF … 有価証券や固定資産等の購入・売却により増減した現預金の総額
・財務活動によるCF … 借入金や社債、配当金の支払い等により増減した現預金の総額

キャッシュ・フロー計算書を作成してみよう!
引用元:https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/tools/2009/54.html(中小企業庁HP)
キャッシュフロー計算書を見ることで下記のような情報を確認することが可能です。
キャッシュフロー計算書の重要な理由
キャッシュフロー計算書は、企業継続の上で最も重要なキャッシュ(現金預金)にフォーカスした指標です。
皆さんは『黒字倒産』という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
『黒字倒産』とは、当期純利益が出ているにも関わらず、負債の返済ができなかった場合に起きる倒産です。
企業は黒字でも資金繰りがうまくいかないと倒産してしまうことがあるということです。
当期純利益とはあくまで売上ベースで行われます。
つまり、当期純利益と現金を受け取るタイミングにはギャップがあるので、その間で負債の返済ができなくなると純利益が黒字でも『不渡り』となります。
この不渡りを2回起こすと会社は倒産となります。
ちなみに、不渡りとは手形や小切手が決済できないことを言います。もっと分かりやすく言うと、借金の返済期限までにお金を返せなかったことを指します。
こちらの例でキャッシュの特徴を理解頂けると、なんとなく調達部が関わってくるイメージが付くのではないでしょうか。
それでは次の章で詳しく説明します!
キャッシュフロー計算書と調達活動の関係性
こちらの章ではキャッシュフロー計算書と調達活動の関係性とその需要性を紹介します。
製造業を営む上でキャッシュの出入りを考えると、
・社外から材料や役務を購入する(キャッシュが出ていく)
・顧客に販売して支払いを受ける(キャッシュが入ってくる)
上記の2つに分けられます。
上記の2つのうち、キャッシュが出ていく行為は購買部・資材部・調達部の担当業務です。
次に製造業の一般的なバリューチェーンの流れは下記になります。
・設計/開発
・材料の調達/仕入れ
・製造
・販売
製造業の儲け方は、
非常にシンプルな式にしておりますので実態とは異なりますが、ざっくり上記のような式で利益を出して事業運営していきます。
このバリューチェーンの流れと製造業の儲け方を学んだうえで、キャッシュフローを再度思い出してみましょう。
次の例を考えてみましょう。
ある製造業のA社が100万円の借金を抱えており、20XX/3/31に返済期日だとします。この会社の現在(20XX/3/1)の現預金残高は100万円です。3月に製品を販売することができ200万円の売上を上げることができました。この200万円が振り込まれるのは4月末です。この200万円の製品を製造する為に100万円の材料を購入し、3/15に仕入先に100万円を支払います。その他の現預金の変動が無い場合、このA社は3/31にどうなるでしょうか?
答えは、3/31の借金返済時に100万円が無いため不渡りを出してしまいます。
この状況を図式化するとこのような状況になります。

今回の例から分かるように、キャッシュフローの観点で調達部門が意識しなければいけないことは下記の3点です。
①材料仕入の支払いはできるだけ先に延ばすこと
②販売・売掛金回収までの期間を短縮する為に不動在庫は仕入れないこと
③納期を早くしすぎずに、ジャストインタイムを心がけること
まとめ
今回は購買部・資材部・調達部でキャッシュフロー計算書が重要な理由をご紹介しました。
少々ボリュームがございましたがキャッシュフロー計算書の重要性を理解することはできましたでしょうか?
・キャッシュフロー計算書とは
・キャッシュフロー計算書の重要な理由
・キャッシュフロー計算書と調達活動の関係性
基本的に調達部門が気にすべきCF計算書の項目は、営業活動によるCFの中にある
などになります。重要な項目なので意識しておきましょう。
棚卸資産は調達部門だけでコントロールが難しいため、生産管理部門などとも連携していくことが重要です。
また、買掛金や支払手形は支払い条件で決まります。
支払い条件等の契約内容は仕入先との交渉になりますので、企業運営に重要な契約内容であることを改めて理解しておきましょう!
その他にも購買部・資材部・調達部が新人バイヤーが身に付けるべきスキルはこちらの記事で紹介しておりますので併せてご覧ください。

今回は以上です。
引き続きSetchan調達ブログを宜しくお願い致します!


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